本質を発掘する|ミニマリストが影響を受けた引き算思考を学べる本を3冊ご紹介

創造

2024.09.05

引き算の思考を学び、無駄をなくして本質的なことに時間や労力を使いたい

そんなあなたへ。

モノやコトが溢れている現代において引き算で本質を見極めるスキルが必要だとミニマリストである私は思っています。情報過多な時代において引き算思考の重要性はいろんな書籍でも書かれています。

もちろん、本の筆者の伝えたいことと私の捉え方や感じ方が違う可能性もあるので、一個人的な感想としてあくまで参考にしていただければ幸いです。

  1. 引き算する勇気
  2. エッセンシャル思考
  3. イシューから始めよ

1. 引き算する勇気

引き算思考を学べる本-引き算する勇気イメージ画像
日本経済新聞出版発行『引き算する勇気-会社を強くする逆転発想』(岩崎 邦彦 著)

1冊目は岩崎邦彦さんが書かれた「引き算する勇気」です。この本ではタイトル通り引き算する勇気の重要性が述べられています。本書では小さな会社の”経営戦略”について書かれていることが多いのですが、私は個人でも考え方は同じだと考えています。

そしてこの本を読んだときは自分の思考とかなり重なる部分が多く、とても印象に残っている本です。シンプルであることの大切さ、そしてその難しさなどがデータや根拠とともに書かれていて、非常にロジカルにまとまっています。

本書の内容を一言でまとめると、シンプルはパワフルということです。この本にでてくるのですが、ハンバーグが食べたいとして、”こだわりのハンバーグを提供しているレストラン”と、”ハンバーグとカレーとパスタとピザとオムライスを提供しているレストラン”だとどちらの店に行きたいか。多くの場合消費者はハンバーグ専門店を選ぶと書かれています。

隣の芝は青く見えるという言葉がありますが、「ここの企業がこのやり方でやっているから」という思考で足していくと差別化ができなくなってきて埋もれてしまうということです。足し算思考が間違っているということでは無いと思いますが、そういう企業は衰退傾向にあると書かれています。

それよりも今すでに持っている魅力や強みを発見してそれ以外は可能な限り引き算する。ジャニーズ事務所に女性アイドルがいない理由、グーグルのトップページに検索窓しかない理由などを探ると腑に落ちます。

ミニマリズムの概念にも近いところがあり、おすすめ本としてご紹介させていただきました。

2. エッセンシャル思考

引き算思考を学べる本-エッセンシャル思考イメージ画像
かんき出版発行『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』(グレッグ マキューン 著, 高橋 璃子 翻訳)

2冊目はグレッグマキューンが書かれた、「エッセンシャル思考」です。有名な書籍ですのでご存知の方も多いかと思いますがご紹介いたいます。この本を読んでから時間の使い方と向かい合い、無駄を減らして効率を上げてかつ、成果も出やすくなった気がします。

非エッセンシャル思考の人は大多数のものごとが大事だと考えることに対して、エッセンシャル思考は大多数のものごとが不要と考えます。どういうことかと言いますと、エッセンシャル思考は「無駄なものをそぎ落とし、必要なものに力を入れる」思考法なのです。

あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃと考えると結果として何もかも中途半端でいまいち結果も出ないしいつの間にか疲弊している。それを、やることをあえて減らして大事なことに集中することによって余裕を持たせつつ結果を出す方向に持っていくということです。

この思考法もミニマリストの思考法にかなり近く、引き算によって本質を見つけるきっかけを作るというイメージです。これは仕事だけではなくプライベートの時間の使い方、人生の使い方を自分でコントロールする思考法といっても過言ではありません。

時間は有限であるため、他人に振り回せないように自分の人生を生きるためのヒントになる書籍だと思っています。続編で”どのようにやるのか”にフォーカスして書かれているエフォートレス思考という本も出ていてこちらもおすすめです。

3. イシューから始めよ

引き算思考を学べる本-イシューから始めよイメージ画像
英治出版発行『イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」』(安宅和人 著)

3冊目は安宅和人さんが書かれた、「イシューからはじめよ」です。結構前の本ですがこちらもかなりの名著です。安宅和人さんは他にも「シン・ニホン」なども書かれていて、一言で雑にまとめると超絶優秀なすごい人です。

この本を一言でまとめると、そのままの通りイシューからはじめよということです。イシューとは?という話になります。イシューとは「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」であり「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」の両方の条件を満たすものと定義されています。

そして生産性を上げたり本当に意味のあることを成したい場合は、気合や根性で乗り切る「犬の道」に走るのではなく今本当にやるべきこと、つまりイシューを見極めることが大切なのです。この本に書かれているのは、圧倒的に生産性の高い人は手を動かすのが10倍20倍で早いということではなくイシューの見極めが上手い人であると言っています。

よく日本は生産性が低い、無駄な会議が多いと言われがちです。もちろんそこには日本人らしい協調性や美意識みたいなものは感じられるのですが、逆にいうと的を得ていない議論、無駄な時間とも言えます。そうではなく、いわゆるセンターピンを見極める目を磨く作業の必要性を私は感じました。論じていることの前提そのものを疑うということも必要なのかもしれません。そして本質とは実はとてもシンプルであるのかもしれません。

まとめ

最初にもお伝えしたように、私の解釈でのご紹介なのでそこはご了承ください。引き算で無駄なことを省くのも大切なのですが、私はその省いたことによってできた時間で何をするかということの方がはるかに重要だと思っています。

それは必ずしも仕事や生産的な活動ではなくても良いと感じていて、家族と過ごす時間だったり、家でテレビを見ることでも良いかもしれません。自分がやってて心地よいことに多くの時間を割くことが短い人生で幸せに暮らせるコツなのかもしれません。そんなきっかけになりうる引き算思考を学べる本をご紹介いたしました。

(筆者)

プロフィール画像

Ukyomas

Webデザイナー、振り付け師、ミニマリスト。人生の余白を作り、個人がストレス無く生活して自由に創造できる未来を目指している。

筆者について